女性の美しさとデンタルフロス

   
       
   


  ひとくちに虫歯予防のために歯を磨きましょうと言っても、お口の中はとても複雑な形と環境です。日頃、「一日3回食後には歯を磨きましょう」と聞き慣れているので、こんな事を言うとちょっと意外に聞こえるでしょうが、たとえ歯ブラシをあてなくても、虫歯になりにくい場所があります。それは「歯の表面」と「歯ぐきや隣の歯とは接していない歯面」です。これは、なせか?というとお口の中が「自浄作用」の働く場所だからなのです。
  「自浄作用」が働いている「歯の表面」は睡液の分泌により、絶えず新しい唾液にさらされている場所です。他には、舌や唇、頬粘膜にあたるところ、食事をする際、食べ物がよくこすれてあたるところなどです。
  逆に、これらの「自浄作用」が働かない場所が虫歯のできやすいところといえるでしょう。
  虫歯や歯周病の原因菌は口の中でも自浄作用の働かないようなところに潜みやすい性質があります。梅雨どきのカビのようなもので薄暗いすみっこの風通しの悪い場所でそだちます。それをお口の中に当てはめると、@歯と歯ぐきのさかいめ A奥歯咬会面の溝 B歯と歯の間の3カ所です。
  これらのうち@とAについては、歯ブラシを使って汚れを落とすことができます。しかしBについては歯ブラシのみで汚れを落としきることは難しく、この歯と歯の間の汚れを取るのに効果的なのが、デンタルフロスです。このフロスを歯と歯の間におしこんで歯面に滑らせて使うのですが使い方がちょっと難しいのです。
  映画「プリティーウーマン」では、青年実業家が行きずりの娼婦と恋をしますが、そのきっかけになるのが「デンタルフロス」です。彼は初めて出会った夜、彼女が隠し持っていた小箱をドラッグ(麻薬)ではないかと疑います。ところが、それは「デンタルフロス」だったのです。彼女の知的な実像を垣間見てそれを転機に心を寄せていくという物語です。使い方がちょっと面倒なところがかえってアメリカの女性に好まれているのかもしれません。
  「デンタルフロス」は自分の本当の美しさと健康を守る術を知っている女性こそが魅力灼だ、というエピソードのシンボルにさえなっているのです。あなたもデンタルフロスしてみませんか?
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                                            (鎌倉市歯科師会 上田順一 うえだ歯料)