グッド スマイル

   
   

 口元を気にすることなく嬉しい時、楽しい時、面白い時には思いっきり笑いたいと思いませんか?

  「チィーズ」などと言いながら自然な笑顔で何気なくポーズをとれる人は魅了的です。 このような笑顔を創り出すチャーミング ポイントはやはり「歯」が大切なのではないでしょうか? 最近、話題の審美歯科とは単に歯を真っ白くすることではなく、歯の色とか形などを、その人の顔に合うようにすることです。すなわち、健康な歯周組織と、自然な歯並びの中で、自分の歯のような歯を再生し、そして正常な機能を果たせるようにします。つまり、より快適な生活ができるようにすることが目的です。 審美歯科はほとんどの歯科医院で日常臨床に施していることです。

  しかし、審美歯科なる標語をつかい、過大広告や商業コマーシャルで宣伝しているようなところがあればチョット問題があるかもしれません。
近年、特に歯の漂白法(ホワイトニング)が注目されています。 この治療方法は自分の歯の色をある程度まで、薬品あるいは特殊なレーザー照射などを併用して白くする歯科技術です。

 しかし、この漂白法だけでは満足な審美が得られない場合もあります。 例えば、乳児から幼児期にテトラサイクリンという薬を服用したことによりおきたラベリング変色歯には、まだ効果は余りありません。
 
漂白法にかわる別の治療方法もあります。 歯を形成して、ラミネートベニアとかジャケット冠などをセットする治療で審美的にするのです。また、やむをえず抜歯治療に至り、歯が無くなった場合にもブリッジ処置、義歯処置、あるいはインプラント処置などにより審美と機能の回復は充分に可能です。
 
 現在、世界中でインプラント処置(人工歯根)の研究と臨床が進み、成功した患者さん方からは「歯が再び出てきたようで、良く噛めて、しかも自然な歯らしくなった」などと評価されています。しかし、インプラント材の製造は世界中で約二百種類あり、その術式も様々です。 日本中には約三十種類のインプラント材があり国産製は約十種類あります。
これらのインプラント材と術式が昔から高い成功率をもっていたとは言えません。インプラント処置は1950年ごろより研究と臨床適用がされていますが、生体における安全性と適用性が確立してきたのはここ十五年あまりです。 第一の歯が乳歯で第二の歯が永久歯とすれば、第三の歯はインプラントと言えるかもしれません。

 歯科歴史上のエピソードとして、ルーズベルト大統領が若い時に前歯の欠損からすべての社交を絶つことを余儀なくされ、歯科医師の手で陶材冠(ポーセレン冠)の義歯を入れてもらい、早速三人の女性からプロポーズを受けたという話は、私どもの分野では有名です。

 私たちが歯で、美味しく噛んで食べる喜びは論ずるまでもありませんが、カラオケでもオペラでも歯なしでは悲しい声のメロディにしか聞こえてきません。
人間生活では、健康面だけでなく、社交的、文化的にも歯のエステティックとグッドスマイルは大切なのです。
審美観はイコール個人の価値観と考えられています。

                                       (鎌倉・大船歯科医師会 曽雅宏 由比ガ浜歯科医院)