学校歯科健診

   
         
     

 毎年、学校では健康診断が行われています。

  @定期健康診断(4月〜6月30日の間に実施)
  A就学時健診(10月〜11月頃)この時に、歯科健診も行われます。

  健診の結果は、「歯式」(歯の部位を表示)で記入される場合など、学校によって様々な様式で本人に渡されます。
  そこで今回は、「歯式」に記入されている場合の大まかな見方と、関心を持っていただきたい内容についてお話します。

  個々の歯の主な要点としては、

   /(斜線)→健全歯  現在はえている歯で、健康な状態の歯。
   ○(マル)→処置歯  治療が済んでいる歯。
   C(シー)→むし歯  むし歯。治療途中の歯もCと記入されます。
   CO(シーオー)→要観察歯 歯に白濁、白斑、褐色などの着色が見られるもの、歯に粗い面があるもの。


  歯以外の歯肉、歯列、顎関節、咬合の項目に、0〜2の番号がついている場合では、

   @0→異常なし、健康。
   A1→要観察、少し様子を見てもよい状態。GO(ジーオー、歯周疾患要観察者)が含まれます。
   B2→要精検、受診が望ましい状態。

  歯の記入にC、むし歯が認められた場合や、その他の項目で2、要精検(詳しく検査する必要のある場合)にチェックがある場合には、早めの受診が必要になります。
  ここで注意していただきたいことは、COとGOです。ともに原則としては、治療勧告にならないからです。

  CO、GOは、平成6年12月の学校保健法施行規則の一部改正により、予防に重点を置いて、より健康な状態を目指すことを目的に、平成7年度から健康診断に導入されました。
  COは視診により白濁、褐色など色変化として観察されます。しかし、現在のところは治療を要するむし歯とは断定できない場合や、粗い面があっても、明らかな欠損は見
られないものなどのことです。
  隣接面(歯と歯の間)のむし歯の存在が疑われて、精密検査をした方がよい場合も含まれます。
  COは、口腔内環境が悪ければ、むし歯に移行する可能性が高くなります。逆に口腔内環境が良くなれば、健康な歯に変化する可能性があります。
  そのためには、フッ化物洗口法やフッ化物配合歯磨剤の使用など、フッ化物を上手に利用しながら、正しいブラッシングを行うことが重要です。歯の再石灰化が促進されて健康な状態にもどる可能性が高くなると言われています。
  GOは、歯肉に軽度の炎症が認められますが、歯石の沈着の無い状態です。注意深いブラッシングを行うことにより、炎症が良くなる程度の歯肉炎の状態のことです。
  CO,GOとともに、正しいブラッシングを行うことが大切で、どの部位がCOなのかを、本人が自覚することも必要なことと思います。
  ブラッシング方法を再確認するために、医療機関を受診することをおすすめします。
  学校での健康診断は、医療機関で行う場合の確定診断ではなく、あくまでも健康状態の把握を目的としています。 「健康」「要観察」「要治療・要精検」にスクリーニング(ふるい分け)することが目的なのです。
  何か疑問や不安がある場合には、保健室の先生、医療機関などに相談していただきたいと思います。

                                       (鎌倉市歯科医師会 細谷真央 真央歯科クリニック)

       参考資料
          ・「生きる力」をはぐくむ学校での歯・口の健康つくり(文部科学省)
          ・学校歯科医の活動方針(日本学校歯科医会)