運命を変える?歯相学

   
   

  昨年の暮れに起きたスマトラ島沖地震の甚大な津波被害に関する痛ましいニュースが、今でも新聞、テレビ等で報道されています。そのような時に取り上げられているのが、歯型を利用した個人の識別法です。人間の歯は、その状態から大まかな人種や年齢を推測することができ、歯科医院での治療の記録や模型が残っている場合には個人を特定する方法としてとても有用な一手段になります。歯型は指紋と同様、一つとして同じものはないのです。そこに注目した学問で歯相学というものがあります。今回は視点を変えて歯の人相学についてお話します。
  歯相についての記載は、古くは仏が具えている三十二の優れた身体的特徴の中にあります。四十の歯(常人は三十二本)の歯が白く清潔である、歯の大きさが同じで、一本のように並びが美しいとあります。また中国古来の言葉に「明眸皓歯(めいぼうこうし)」というものがあります。澄み切って美しい瞳と白い歯が美人の条件というものです。また、正面からみた美しい歯並びは黄金率に基づいているといわれています。黄金率とは面積分割、聖なる比率などと呼ばれるもので、古代ローマからルネッサンス時代くらいに打ち立てられた美しいものにひそ潜む数値といわれています。きれいな歯の人に与える好感度は洋の東西を問わないというところでしょうか。
  さて、歯相で着目するのは上の前歯です。中でも口の中央、正中線を挟んでその左右に「門」のように構えている歯は「門歯」と呼ばれ、前歯の中では一番大きく、人が正面から見たとき一番よく目立つ歯です。歯相と門歯の形を結びつける由縁は、門歯は家で言えばまさにその「門」いわば、個人の対外的な扉の象徴とされる前歯で、他人が見たときに相手に与える印象が一番強いといえるからでしょう。その門歯の形を三角型、四角型、卵円型の三つに分類します。
  三角型からは荒々しい、強い、男っぽい、挑発的、攻撃的、闘争的、行動的、積極的、不安定、危険性などの印象を受けます。
  四角型からはどっしり・感、安定性、重厚さ、落ち着き、冷静沈着、堅い、堂々とした、包容力、指導力などの印象を受けます。
  卵円型からは優しさ、上品さ、柔和さ、なごやか、平和的、女性的、内向的、可愛らしさ、繊細さなどの印象を受けます。
  また、門歯が大きいと、積極的、自己主張が強く物事をはっきり言うという印象を受け、小さい歯からは消極的、自己表現が苦手でバイタリティーに欠けるという印象を受けます。
  これらはあくまで、その人が現に持っている前歯の形は、その人の性格をあらわすものではなく、その歯がどういう感じを相手に与えるかということを意味しているということを取り違えないようにしてください。
  したがって自分がこうありたい、あるいは相手に自分はこうだと思われたいという願望にあった印象を持つ歯の形であれば、良い歯相ということになります。
  また歯相とは少しおもむきが異なりますが、運勢学的には歯は健康運や家庭運をあらわすといわれ、歯並びが悪いと金運が弱いといわれます。前歯が抜けたままになっていたり、正中離開といって門歯の真ん中にスキマがあるような場合は、ざるの目から砂がこぼれ落ちるように金運が逃げてしまうというのです。歯はなるべく多く残すように日々手入れをし、ひとたび前歯を差し歯にする際には形をあれこれ検討するのも運勢を高める一方法になるでしょうか?
      (上田 順一 うえだ歯科)