笑う門には福きたる

   
   

 今のご自分の顔は、最大限魅力が引き出されていますか。それを知る方法のひとつに口唇閉鎖能力を計ってみるというものがあります。
   口唇閉鎖能力とは、その名のとおりくちびるを閉じる際、口の周りの筋肉の力がどれだけ強いかというものです。この筋力が弱い程、表情筋が怠けているということになります。
  通常、身体を形作っている骨格筋は筋肉の両端が骨としっかり結びついているので、鍛えれば筋肉が発達して見た目にも力こぷというものができます。
  しかし顔を構成する表情筋は骨格筋と違って筋肉の両端は骨にはついていません。表情筋の片側か両端は皮膚か他の筋肉とついています。ですから皮膚を持ち上げても力こぶはできないのです。
  それだけに適正に負荷を与え難いため普通のやり方ではなかなか「今はやりの小顔」にはなれないのです。
  表情筋を鍛えて顔をいきいき小顔に見せるストレッチで最近注目されているのが吸畷(きゅうてつ)行為を利用するストレツチです。吸畷行為とは、赤ちゃんがお母さんのおっぱいに吸いつき乳首を取り込んで赤ちゃんの舌が乳首の下部をぜん動のような動きをして乳首を口蓋に強く押し付けることでミルクを圧出吸引し飲むことです。
  乳首をいくら手で絞ってもミルクは出ません。しかし乳輸部の一層外側を指でしこくと一気にミルクは飛び出てきます。乳首は少しもいじっていないのにです。ところが市販の哺乳ビンのゴム乳首こよ問題があるものがあります。哺乳ビンでミルクを飲み込んでいる赤ちゃんの口元を観察するとミルクを飲み込む直前に頬を大きく陥没させている様子がしばしば見られます。一度に沢山のミルクを飲みたい赤ちゃんはまるでストローを使う時みたいに口の申の陰圧を頼りにして短時問に大量のミルクを飲み込んでいることが想像できます。この際同時に観察できることは上下の口唇はあまり力が入っていないということです。
  一方、お母さんの乳首から母乳を飲んでいる赤ちゃんの頬はどうでしょうか。ほとんど陥没していません。それはお母さんの乳首からは赤ちゃんがどんなに吸ってもミルクは出てこないからです。お母さんの乳輪部のやや上あたりを唇でしこかない限り母乳は出ない仕組みになっているからです。上下の口唇を構成する筋肉を特に口輪筋といい、やはりこの口輪筋が弱いと口が閉じづらくなり、口が開きがちになります。これはいろいろな弊害をもたらします。
  口の中は乾燥しがちになると扁桃腺が腫れやすくなったり、口腔内常在菌のバランスが崩れ、むし歯にもなりやすいといわれています。顎を正しい位置に収めておく力が弱いため、上顎前突のような不正咬台を増悪させます。また、集中力の低下を指摘する専門家もいます。表情筋を鍛えることよ健康増進につながるのです。
  口をつぐな筋肉が適度に力を持っておりませんと食べ物を嚥下する時に口唇と舌の問に起こる協調運動がしっかりと起きてきません。
  これら口輸筋をはじめ、表情をつかさどる顔面筋を鍛えることは、脳梗塞後遺症などのリハビリの見地からも注目されていて、いろいろなグッズが市販さ九ているようです。実際に医療機関でも使用されており、好成績をあげています。
  あなたも美容クリームの他に表情筋のストレツチを取り入れて、健康増進と、より素晴らしい笑顔を手に入れてみませんか?    参考文献:秋広 良昭 著 宇宙飛行士はイビキをかかない
                                                          上田 順一 (うえだ歯科)